ファンダメンタルズ分析でチェックすべきこと
ファンダメンタルズ分析でチェックすべきこと
ファンダメンタルズ分析では、主に以下の4点をチェックしていきます。これらの分析をすることで、「中長期的な大きな為替相場の流れ」を予想することができます。
①金融政策(おもに政策金利)
②経済指標
③要人発言
④地政学的リスク
⑤通貨ペアの相対的力関係
中長期的な為替予想が的中できるようになれば、FX投資で負けにくくなります。一時的に予想が外れても、少し時間がたてば予想した為替レートの範囲に戻ってくることも多くなります。
FX投資家の多くは、「テクニカル分析」だけを重要視する傾向にあります。ファンダメンタルズ分析は軽視する傾向にあります。
しかしながら、運用益を上げている投資家の多くは、ファンダメンタルズ分析を重要視しています。
意外と知られていないことかもしれませんが、テクニカル分析のチャートを全く見ないで、ファンダメンタルズ分析のみで投資をおこなっている大口投資家も多いのです。
目先のチャートの動きで一喜一憂するのではなく、大局観を持って、相場の大きな流れをつかむことは、FX投資において不可欠です。
金融政策(おもに政策金利)
各国の金融政策は、通貨レートに大きく影響を与えます。その為、まずは基本的な政策金利と通貨レートの相関関係を知る必要があります。
まず基本は、「政策金利が上がると、通貨価値は上昇する。」になります。
実際の為替市場では、その逆の現象になる場合もありますが、基本は金利の上昇に連動して、通貨価値も上がります。このことを覚えておくことが重要になります。
政策金利が上がると、通貨価値が上がる理由は、金利が高いと、利回りを求めて投資家がその通貨を買うようになるからです。
安定した通貨で、金利が高い場合、その通貨の人気は高まります。その為、政策金利が上がると、通貨価値も上がることになります。
あくまでも基本的な考え方なので、実践においてはそうならないこともあります。政策金利と通貨価値の詳細な相関関係については、別記事にてお伝えしていきます。
経済指標
経済指標とは、各国の公的機関が発表する、「経済状況を構成する要因を数値化したもの」です。景気・物価・金利・雇用・貿易などの各種を数値化して発表されます。
経済指標発表時には、相場が大きく動くことがあります。特に、世界経済に影響力のある国の経済指標発表時には、為替相場も大きく動きます。
アメリカや欧州の経済指標は最も影響力があります。
経済指標もファンダメンタルズ分析においては重要といえます。主な経済指標としては、実質GDP(GDP)・実質賃金・実質消費・短期プライムレート・貿易収支・インフレ率・経常収支・雇用統計・消費者物価指数・政策金利などがあります。
これらの指標から、各国の経済・景気を分析し、為替相場を分析します。
要人発言
各国の主要な要人の発言も、為替市場に影響を与えます。主なものとしては、
・アメリカ大統領
・FRB議長(アメリカ中央銀行)
・ECB総裁(欧州中央銀行)
・独連銀総裁(ドイツ連邦銀行)
・日本銀行総裁(日本銀行)
・その他各国の首脳(大統領・首相・大臣)
などがあります。要人の発言は、今後の金融政策の方向性を示すものとなります。各要人の思想・考え方を知ることで、今後の方向性を予想することもできます。
要人発言後に、相場が変動することもあります。
地政学的リスク
地政学的リスクとは、地理的に周辺地域や世界に影響を及ぼす可能性のある政治的・軍事的リスクのことをいいます。戦争・紛争・経済摩擦・テロなどのリスクになります。
地政学的リスクは、株式市場や為替市場の相場に影響を与えます。特に、アメリカの動きに注目することで、地政学的リスクを分析・予想することができます。
通貨ペアの相対的力関係
各国の通貨を単体で分析するのではなく、通貨ペアごとの相対的力関係を分析することも重要です。
各国の単体の指標が健全でも、不健全でも、通貨ペアの相対的力関係でレートは決まって行くからです。FXはあくまでも通貨ペアの相対的関係を見ることが非常に需要となります。
ファンダメンタルズ分析が重要な理由
ファンダメンタルズ分析が正しくできれば、為替相場の 「中長期的な流れ」を把握することができます。為替相場の流れをつかむことができれば、FX投資で負けることが少なくなります。
特に、中長期投資で勝てるようになります。初心者のFX投資や、副業でのFX投資は、最低限のファンダメンタルズ分析を覚えるようにします。
副収入程度であれば、チャートに張り付かなくても利益を得られるようになります。
ファンダメンタルズ分析は専門的になると、膨大な知識やスキルが必要になります。その為、最低限の必要な範囲に限定して、習得するのが現実的です。
最低限の分析ができるだけでも、FX投資で勝てるようになりますので、習得する価値はあります。