不動産投資とはどんな副業か?
不動産投資とは、マンションや一戸建て、土地などの不動産を購入し、収入を得る投資です。不動産投資で収入を得る方法としては、おもに3つの方法があります。
- キャピタルゲイン
- インカムゲイン
- 「リート」など、不動産投資信託の金融商品への投資
キャピタルゲインは不動産を安く買って、高く売って利益を得る方法です。不動産価格が高騰している国や地域ではキャピタルゲインを狙った投資が行われます。
物件価格の予算は高いので、参入するには高額な資金が必要になります。売買が成立したときには、大きな利益が見込めます。
インカムゲインは日本で主流に行われている不動産投資です。いわゆる「大家さんビジネス」のことを指します。不動産を購入し、借り手(店子)を募集し、家賃収入を得るものです。
インカムゲインは毎月の家賃収入が魅力となります。一度店子が入居すると、長期的、安定的な継続収入を得ることができます。サラリーマンでもほぼ放置でできますので、「不労所得」が得られる副業として人気です。
リートなどの金融商品は、不動産の運用収益をシェアするものです。
運用成績次第で、投資効率が決まります。詳しい知識や経験が必要な投資といえます。
副業でおこなう不動産投資は、ほとんどの場合が、インカムゲインの「大家さんビジネス」を指します。今回はインカムゲインの不動産投資に限定して、特徴を整理していきたいと思います。「大家さんビジネス」は、うまく運用できれば、老後も安心の不労所得を手に入れることができます。
不動産投資のメリット
継続的な安定収入を得ることができる。
日本で行われる副業としての不動産投資は、そのほとんどが「インカムゲイン」を狙ったものになります。つまり、「大家さんビジネス」の副業がほとんどとなります。
「大家さんビジネス」の魅力はなんといっても、「安定した家賃収入」です。
一度、入居者(店子)が決まると、しばらくの期間は、毎月家賃収入が入ってきます。入居者がきまると、長期で住んでくれることも多いので、長期安定収入も可能となります。
安定収入・継続収入は副業としては、魅力的な要素となります。
不労所得を得ることができる
サラリーマンは「副業禁止」としている会社がまだまだ多いです。ですが、不動産投資の場合は、副業が認められているケースが多いです。
「完全放置」でできるビジネスなので、就業規則に抵触しない可能性が高いのです。その為、会社に知られても問題なく、堂々と副業を実践できるのも魅力となります。
不動産投資のデメリット
初期費用の金額が大きい。(簡単に参入できない。)
不動産投資の最大のデメリットは、「初期費用の金額が大きい」ことにあります。「大家さんビジネス」で「不労所得」を得ることは、サラリーマンにとって憧れのビジネスです。
ですが、まとまったお金がないと始めることはできません。物件選びを間違い、運用に失敗したときのリスクが大きいことで、なかなか参入できません。
気軽に参入できないことが最大のデメリットといえます。
物件選びで失敗できない。
不動産投資は初期費用としてかなりの金額が必要になります。そして成功のカギは、「正しい物件選び」にかかっています。間違った収益性の低い物件を選んでしまうと、修正がききません。
最悪の場合、大赤字で負債を抱え込んでしまうこともあります。物件選びで失敗しないためには、知識やノウハウの蓄積が必要になります。
不動産投資をはじめるまでの準備期間に相当な努力が必要になります。
途中で撤退が困難である。(売りたくても、すぐには売れない。)
一度物件を購入すると、修正ができません。
売りたくても金額が大きく、流動性ないため、すぐには売れません。
また、売りたい物件は、不良物件ともいえますので、売れても安値で処分することになります。
高い値段で売却できなければ、トータルで収支は大損になります。
不動産投資は一度参入すると、途中で簡単に撤退ができません。流動性が低いこともデメリットといえます。
不動産投資に向いている人
余裕資金のある人
不動産投資は余裕資金で始めなければなりません。
生活に必要なお金を使って参入するべきではありません。また、最初からフルローンで始めるのは危険です。
不動産をローンだけで購入した場合、物件選びや運営を間違えると、借金の返済ができなくなり、最悪の場合、購入した物件を清算しても、借金が残るという最悪の事態に陥ることになります。
残りの人生を借金返済に充てる人生にもなりかねませんので、最悪失敗しても赤字にはならない余裕資金から始めることが重要になります。
社会的信用のある人
社会的信用のある人は、銀行の融資を受ける場合でも、物件を購入する場合でも、審査が通りやすいので、有利になります。
「貯蓄金額が多い」、「年収が多い」、「大企業に勤めている」、「勤続年数が長い」、「公務員である」、「担保となる資産を所有している」などが融資を受けるには有効な条件になります。
普段の生活の中で努力してできることは、貯金を増やすことになります。
不動産投資を始める方は、最初に貯金ができないと話になりません。節約生活・禁欲生活をしてでも、ある程度の金額は貯めることが必要です。
計画的に人生設計ができる人
不動産投資は計画性が重要です。計画的にお金をため、計画的に物件を探し、計画的に知識も増やしていかなければなりません。計画的に、コツコツと、夢に向かって努力できる人が向いています。
地道に物件情報を取得できる人
不動産投資は、足で稼ぐビジネスともいえます。物件探しは、ネット検索だけで探すのではなく、現地に足を運んで調べる必要があります。
なぜなら、現地に足を運ばないと得られない情報もあるからです。不動産業界は、まだまだアナログの業界です。全ての情報がネットで公開されているわけではありません。
現地の不動産会社に直接訪問し、信頼関係を築くことで得られる裏情報もたくさんある世界です。
また、物件周辺の街の様子や土地勘も養う必要があります。
値段的にはお買い得な物件でも、周辺環境をチェックすると目に見えない問題点がたくさん存在することもあります。
物件購入は必ず現地に足を運んでから決めることが重要です。地道に行動し、物件情報を取得できる人は不動産投資に向いているといえます。
不動産投資に向いていない人
余裕資金のない人
余裕資金のない人は不動産投資には向いていません。
まずは頭金くらいは自分で貯金をして貯める覚悟が必要です。
不動産投資で成功している人の中には、貯金が0円だった人も多いのです。それではどうやって頭金を捻出したのかというと、週末にアルバイトをしたり、食費を超節約したりして、禁欲的な生活を繰り返し、少しずつ貯金を貯めていったのです。
「絶対に成功する。」、「1年で100万円貯金を貯めて、3年間で300万円を貯める。」など、相当の覚悟と行動で頭金を貯めています。
そして、その期間に不動産投資の勉強をして、情報を集め、時間を有効活用しています。頭金くらいは自分で貯められる行動力がなければ、不動産投資は諦めたほうがよいといえます。
楽をして収入を得ようとする人
不動産投資(大家さんビジネス)の魅力はなんといっても「不労所得」にあります。
ですが、最初の仕組みを作り上げる期間は決して楽ではありません。
「初期費用の準備」、「物件リサーチ」、「融資の申請」、「物件購入」、「内装リフォーム」、「管理業者との契約」など、手間のかかる作業ばかりです。
本業の仕事をこなしながら、空いた時間や、夜間や、休日を使って作業をしなければいけません。
「不労所得」は全ての仕組みを完全に構築した後になります。
最初から楽をして収入を得ようとすると、悪徳業者などに騙されることになります。不動産投資も最低限の知識や経験や行動は必要になります。
一気に大金を稼ごうとする人
不動産投資は地味なビジネスです。
キャピタルゲインを得る「不動産転売」でなければ、いきなり大金を得ることはできません。
インカムゲイン(大家さんビジネス)は毎月数万円の家賃収入が入るだけです。
先行投資が多い割には、最初の収入はわずかです。
長期的に、地味に、安定的に収益を得るビジネスですので、一気に大金を稼ごうとする人には向いていません。
地味な雑用が苦手な人
不動産投資のプロは、物件リサーチに相当な時間と手間をかけます。
一度の購入価格が高額なので、物件購入でミスは許されません。
その為、長時間ネットでリサーチし、候補物件が見つかると現地に足を運びます。
現地の不動産業者から生の情報を収集し、地域の住人が経営する飲食業者で食事をしながら情報を収集をしています。
それだけの手間をかけても、購入に至る物件はほとんどありません。
あらかじめ設定した条件にあてはまる物件が見つかるまでは、丹念に、根気よく物件をリサーチします。
実際にリサーチしているとわかることですが、リサーチ疲れで妥協して、衝動的に物件を購入したくなってきます。
不動産業者も買いを勧めてきますので、気を抜いてしまうと間違った選択で物件を購入してしまいます。
地味な作業や、雑用が苦手な人には不動産投資は向いていないといえます。
総 評
不動産投資(大家さんビジネス)はサラリーマンが憧れる、華やかな世界のように見えます。
ですが、憧れるポイントは「不労所得」であって、実際の作業は泥臭い、アナログ的な、地道な作業が必要です。
ですので、長期的展望が持てる人や、地道にコツコツお金を貯められる人や、リサーチを根気よく続けられる人に向いている投資です。
仕組みができるまでは、相当な労力と、資金が必要になりますので、参入する場合は、かなりの覚悟をもって臨む必要があるといえます。